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口頭

keV領域平面結像多層膜ラミナー型不等間隔溝球面回折格子の製作と評価

小池 雅人; 今園 孝志; 佐野 一雄*; 笹井 浩行*

no journal, , 

放射光や軟X線レーザー光等の強力な励起光に加え、nmオーダーの局所照射が可能な電子線励起を含め1-3keV領域での原子の内殻励起による軟X線域での発光現象を利用した物性研究の必要性が高まっている。こうした研究を実験室規模で推進するうえで、CCD検出器等の撮像素子と相性のよい平面結像型の軟X線発光分光器の果たす役割は大きい。発表者らは既に不等間隔溝球面回折格子を用いた平面結像型軟X線分光器用のラミナー型球面ホログラフィック回折格子を開発し、Si-K発光(1.74keV)まで観測している。しかしながらこのエネルギー領域での回折効率は$$<$$1%と非常に低い。他方発表者らはこれまでに1-8keV領域用としてタングステンと炭素(W/C)及びコバルトと二酸化珪素(Co/SiO$$_{2}$$)からなる多層膜を蒸着したラミナー型平面回折格子を開発し高い回折効率を得ている。本報告では、この二つの技術を融合し、Mo/SiO$$_{2}$$多層膜をラミナー型不等間隔溝球面回折格子面上に蒸着することで87度の入射角で従来の数倍の入射光量を取り込み得ながら回折格子の効率を著しく増加させ、さらに収差を補正した平面結像型の多層膜ラミナー型不等間隔溝球面回折格子の製作と評価について述べる。

口頭

フェムト秒レーザー駆動X線管による硬X線パルスの発生とその時間分解分光計測への応用

山田 秀尚; 村上 洋; 島田 幸洋

no journal, , 

本研究では化学反応における電子移動や構造変化などの動的過程を観測するために、時間分解X線分光システムの構築を行っている。そのためのパルスX線源として開発したフェムト秒レーザー駆動X線管の特徴、及び、これを用いたX線分光システムの開発状況について報告する。本X線源は、おもに銅の特性X線(CuK$$alpha$$線)パルスを発生する。X線パルス幅は照射レーザーフルエンスにより数十ナノ秒以上から数十ピコ秒以下に変化する。構築中の分光システムでは、X線を全反射を利用したポリキャピラリレンズによって試料に集光照射し、試料からの蛍光(もしくは透過)X線を、Si結晶により高分解能で分光し、スペクトルをX線CCDでシングルショット計測する。発表では、ポリキャピラリレンズの性能評価,分光システムの分解能評価等の結果について詳しく述べる。

口頭

回転検光子型軟X線偏光解析装置の開発

今園 孝志; 鈴木 庸氏; 佐野 一雄*; 小池 雅人

no journal, , 

軟X線光源の偏光状態を定量的に評価するには偏光子や移相子が必要である。約700eVより低エネルギー側では多層膜偏光素子が、6keV以上の領域では完全結晶を用いたものが開発され、偏光評価に利用された。しかし、1keV(0.7$$sim$$0.9keV)領域は多層膜型と結晶型の境界領域であるため、高い偏光特性を有する偏光素子がなく、偏光評価研究はこれまで遅れていた。筆者らはSPring-8 BL23SUにおいて軟X線偏光解析装置を用いて雲母結晶の偏光性能に関する評価実験を行い、同結晶が0.88keVで高効率,高偏光能な反射型偏光子として機能することを明らかにし、直線偏光度を決定することに成功した。また、雲母結晶が四分の一波長板としても機能する可能性を理論的に見いだした。これは雲母結晶による偏光評価実験が可能であることを示唆しているが、同結晶の移相子としての性能評価はまだ行っていない。偏光素子の性能評価や光源の偏光評価には回転検光子法が用いられる。そこで、今回新たに回転検光子型の偏光解析装置の開発に着手した。今後、本装置は立命館大学SRセンターBL-11に設置する予定である。講演では装置の設計概念や特徴,開発の進捗状況等について報告する。

口頭

希土類-遷移金属垂直磁化膜の磁気コンプトン散乱によるスピン選択ヒステリシス

安居院 あかね; 倉知 俊誉*; 櫻井 浩*; 田村 拓郎*; 田中 真人*; 小泉 昭久*; 河田 洋*; 安達 弘通*

no journal, , 

希土類-遷移金属アモルファス合金膜は、強い垂直磁気異方性を持つ。磁気コンプトン散乱強度には電子のスピン成分のみが寄与することを利用し、その磁場変化から磁性電子の「スピン選択ヒステリシス」を観測することを試みた。この方法によってTb33Co67の磁気コンプトン散乱強度の磁化曲線を測定することができた。このスピン選択磁化曲線の振る舞いは、振動試料型磁力計(VSM)で測定された合金膜全体の性質を反映するマクロスコピックな磁気磁化曲線の形状と比較すると、定性的に似た形状をとっていることがわかった。

口頭

多次元検出器を用いた高エネルギー放射光X線による材料内部残留応力分布測定技術開発

菖蒲 敬久; 小西 啓之

no journal, , 

SPring-8, BL22XUを用いて、より短時間にかつより簡便に応力測定を可能にするために、多次元検出器と高エネルギー放射光X線(E=69.4keV)を組合せた材料内部残留応力分布測定技術開発を行った。その結果、試験片とイメージングプレートの間に独自に開発したスパイラルスリットを導入することにより測定領域を特定し、短時間にその領域からの複数の回折X線を測定することを可能とした。さらに測定された回折X線を解析することにより表面に機械加工を施した機械構造用炭素鋼JIS S45Cの材料表面から数百$$mu$$mまでの応力分布を得ることに成功した。本結果と従来法で得られた結果はおおむね一致していることから、本研究により従来法よりはるかに短時間で測定を可能にした本手法の有効性が明らかとなった。

口頭

BL14B1におけるサジタル集光

岡島 由佳; 米田 安宏; 二澤 宏司*; 山本 雅貴*; 後藤 俊治*

no journal, , 

偏向電磁石ビームラインではビームの水平方向の発散が非常に大きいため、ビーム強度が必要な実験を行う場合は水平方向の集光を行うことが有効である。サジタル集光を有効に行うためには、熱負荷やホルダへの取り付けによる歪を極力小さく抑えた第一結晶が必須となるが、これらの要求に耐えうる第一結晶として、膨張黒鉛をシール材に使用したフィンクーリング式直接冷却結晶が開発されている。BL14B1ではSPring-8標準仕様の可変傾斜型二結晶分光器を使用し、上述のSi(311)フィンクーリング式直接冷却結晶を第一結晶として、Si(311)とSi(111)においてサジタル集光光学系のテストを行った。第二結晶にはSi(311)リブ付きベンダー結晶とSi(311)平板ベンダー結晶を用いた。リブ付きベンダー結晶を用いた場合は、光学調整を含む取り扱いが比較的容易で水平方向の焦点サイズはリブ幅とほぼ同じ3.1mm(FWHM)となる。平板ベンダー結晶を用いた場合は、光学調整を含む取り扱いはリブ付き結晶に比較して繁雑ではあるがサブミリ集光を実現できる。講演では、それぞれの結晶を用いた場合の集光状態と分光特性の詳細を報告する。

口頭

顕微XAFSによる有機分子表面拡散のその場観察

馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 本田 充紀; 平尾 法恵*; Deng, J.

no journal, , 

シリコン系に代わる次世代のデバイスとして注目されている有機薄膜の機能向上にとって、分子の配向や表面拡散の制御は重要である。本研究では、X線吸収端微細構造法(XAFS)及び光電子顕微鏡(PEEM)を用いた顕微XAFSにより、種々の基板上に蒸着したシリコンフタロシアニン化合物(SiPcCl$$_{2}$$)の配向と表面拡散をその場観察した。単結晶グラファイト(HOPG),導電性酸化物(ITO),金の表面に、マスクを用いて分子を1層ずつ蒸着し、7.5$$times$$7.5ミクロンのislandを作成した。Si K-吸収端のXAFSスペクトルの偏光依存性から、SiPcCl$$_{2}$$分子はHOPG上では表面に平行、ITO及び金表面では約20$$^{circ}$$の傾きで堆積することがわかった。加熱によるPEEM像の変化をその場観察した結果、室温付近では3次元構造すなわちVolmer Weberモードによる成長が認められたが、240$$^{circ}$$C付近から表面拡散が始まり、この温度では2次元成長すなわちvan der Merveモードへ変化することがわかった。各ドメインの輝度の放射光エネルギー依存性から得られた電子構造や分子配向の結果に基づき、SiPcCl$$_{2}$$分子薄膜の表面拡散機構を議論する。

口頭

アミノ酸軟X線自然円二色性スペクトルの絶対値測定

泉 雄大*; 蒲原 真澄*; 田中 真文*; 今津 亜季子*; 三本 晶*; 中川 和道*; 田中 真人*; 安居院 あかね; 室 隆桂之*; 松下 智裕*

no journal, , 

本研究ではセリン(Ser)のアミノ酸の軟X線自然円二色性NCDスペクトルを軟X線領域(酸素K殻)で絶対値で測定した。SPring-8 BL25SUにおいて、L-及びD-Serの蒸着膜に左右の円偏光を1Hzで切り替えながら照射し、透過法を用いてそれぞれの円偏光に対するXANESスペクトルを測定した。Lambert-Beerの法則を用いてそれぞれの円偏光に対する線吸収係数($$mu$$LCPL, $$mu$$RCPL)を求め、それらの差をとり、絶対値でNCD($$Delta$$$$mu$$=$$mu$$LCPL-$$mu$$RCPL)を求めた。L-SerのNCDの大きさは538eVで-150cm$$^{-1}$$, 542$$sim$$548eV付近では-50cm$$^{-1}$$程度であった。また、532eV付近に+25cm$$^{-1}$$, -50cm$$^{-1}$$の正負反転した近接ピークが確認された。

口頭

軟X線領域の顕微XAFSによる化学結合状態に依存したSi化合物の画像観察

平尾 法恵*; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 本田 充紀; 成田 あゆみ

no journal, , 

近年の半導体素子など機能性材料の微細化に伴い、ミクロンからナノメートルオーダーのメゾスコピック領域の解析手法が数多く提案されているが、材料の機能を決定する化学結合状態まで含めたナノスケールの解析法は確立されていない。本研究では、化合物の内殻吸収端のエネルギーが化学結合状態によって数eVシフトすることを利用し、エネルギー可変の放射光と光電子顕微鏡(PEEM)を組合せることにより、化学結合状態に依存したナノスケールの画像観察を試みた。試料には、MOSデバイスなどの機能性半導体材料であるSi-SiO$$_{2}$$のマイクロパターン(周期12.5$$mu$$m)を用いた。PEEM像の輝度の放射光エネルギー依存性から、Si 1s軌道のケミカルシフトを使ったナノメートルオーダーの化学結合状態マッピング測定が可能であることがわかった。また、加熱により界面の横方向の化学結合状態が変化する様子をリアルタイムで観察することに成功した。

口頭

高エネルギー放射光白色X線による鉄鋼材料溶接部の応力測定

桐山 幸治; 柴野 純一*; 西村 優*; 菖蒲 敬久; 金子 洋; 梶原 堅太郎*; 鈴木 賢治*

no journal, , 

鉄鋼材料に見られる応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking:以下SCC)の原因は、溶接部近傍の微小領域における残留応力が関係していると考えられ、SCC機構解明のために残留応力測定が必要とされる。本研究では、SPring-8の日本原子力研究開発機構専用ビームラインBL14B1において高エネルギー放射光白色X線を用いた鉄鋼材料の溶接部の表面から内部の応力測定法の検討を行った。低合金高張力鋼(WEL-TEN)を材質とするスポット溶接試験片に高エネルギーの放射光白色X線を照射した。厚さ5mmの試料内部を透過してきた回折X線をGe半導体検出器で測定し、試料深さ方向・水平方向に走査することにより溶接部の2次元ひずみ分布を求めた。その結果、複数の結晶面から得られた回折X線において、スポット溶接部及び熱影響部近傍においてひずみや塑性域に関連する半価幅の分布を測定することができた。放射光白色X線を用いた本測定手法によって鉄鋼材料中の溶接部近傍の内部ひずみの分布を非破壊で評価できることが示された。今後SCC機構解明のキーポイントとなる鉄鋼材料の溶接部における材料の内部応力の詳細を明らかにすることが期待できる。

口頭

高温融体のクイックスキャンXAFS

岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 沼倉 正彦; 小林 徹; 阿久津 和宏; 矢板 毅; 鈴木 伸一

no journal, , 

ランタノイド塩化物を対象に高エネルギーXAFSの測定技術を駆使して、希薄系混合状態における特異な挙動を明らかにしてきた。これらの多くは、試料の状態が変化しない静的な測定環境であった。しかしながら、乾式再処理では、酸化物燃料の塩素化,電解反応,分離回収など、数多くの反応場が存在する。そこで、次のステップとしてクイックスキャンXAFS(QXAFS)技術を導入し、短時間でXAFSパターンを取得し、溶融塩系の反応追跡に使用可能かどうか、その実効性を試験した。QXAFSでは、高速スキャンさせて、5分間でLa-K吸収端のXAFSパターンを取得し、通常のXAFS測定で1回スキャンに必要な30分$$sim$$1時間を大幅に短縮した。詳細な解析から、QXAFSの1回スキャンXAFSの結果は、十分解析に耐えるものであり、溶融塩の反応追跡に利用可能であることを確認した。

口頭

共鳴非弾性X線散乱によるCa$$_{2+x}$$Y$$_{2-x}$$Cu$$_5$$O$$_{10}$$の電荷励起

石井 賢司; 池内 和彦; 稲見 俊哉; 水木 純一郎; 筒井 健二; 遠山 貴己*; 前川 禎通*; 工藤 一貴*; 小池 洋二*; 村上 洋一*; et al.

no journal, , 

高温超伝導やSr$$_{14-x}$$Ca$$_x$$Cu$$_{24}$$O$$_{41}$$の梯子格子における超伝導に代表されるように、反強磁性相関を持った低次元銅酸化物モット絶縁体に電荷をドープしたときの電子状態の変化は大変興味深い。今回の研究対象であるCa$$_{2+x}$$Y$$_{2-x}$$Cu$$_5$$O$$_{10}$$は辺共有のCuO$$_2$$一次元鎖を持った物質であり、CaとYの比($$x$$)を変えることで鎖内にホールを系統的にドープすることが可能である。本研究では、このようなCa$$_{2+x}$$Y$$_{2-x}$$Cu$$_5$$O$$_{10}$$の電荷ダイナミクスを調べることを目的として、放射光X線を用いた銅$$K$$吸収端での共鳴非弾性X線散乱(RIXS)実験を行った。共鳴非弾性X線散乱では、入射X線のエネルギー($$E_i$$)により中間状態を選択することで、異なる励起を観測することができる。中間状態をpoorly-screened stateに選んだ場合は、ホール濃度依存性は非常に小さいことから、$$dd$$励起などの局所的な励起が観測されていると考えられる。一方、中間状態をwell-screened stateに選んだ場合は、ホールドープに対して顕著な変化が見られるが、$$x=0$$で2eVに見られるピークはZhang-Riceバンドから上部ハバードバンドへの励起(モットギャップ励起)と考えられる。さらに、$$x=1.67$$ではホールの運動に関係した連続的な励起に加え、電荷秩序の起源となる長距離クーロン相互作用によるものと考えられるピークが0.8eVに現れる。

口頭

塩化テルビウム系混合融体の高エネルギーXAFS

沼倉 正彦; 岡本 芳浩; 矢板 毅; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 小林 徹; 阿久津 和宏; 松浦 治明*

no journal, , 

希土類塩化物融対中の金属イオンの情報は乾式再処理の研究に重要であり、塩化物融体中に含まれる微量の希土類元素の情報を得るためにK吸収端を利用した高エネルギーXAFSは非常に有効である。今回の研究ではTbCl$$_3$$及びそれぞれ40%,15%,1.5%TbCl$$_3$$-(LiCl-KCl)融体のXAFSを測定し、その構造変化を調べた。解析の結果、TbCl$$_3$$の濃度が薄くなるとその配位数がやや減少し6に近づくが、第一配位圏のTb-Clの距離はほとんど変わらなかった。デバイワーラー因子が非常に小さくなることもわかった。また構造の変化を調べるためにMD計算も行った。その結果25%付近で構造の変化が起きることがわかった。このシミュレーション結果は今回のXAFS結果と一致する。

口頭

X線発光・吸収分光法によるCm-Phen錯体の電子状態

矢板 毅; Shuh, D. K.*; 塩飽 秀啓; 岡本 芳浩

no journal, , 

Pu以降のマイナーアクチノイドは、その最外殻が閉核の6s, 6p軌道であり、内側に存在する5f軌道は化学結合に関与しないと考えられてきた。しかしながら、ある特定の化合物との相互作用において、その化学挙動の類似性が指摘されているイオン半径の同等なランタノイドと錯生成度定数の観点などで違いが見いだされることが近年明らかになってきた。この現象を解明するために本研究では、X線吸収及び発光分光法により錯体の荷電子帯の電子状態について検討した。各エネルギー(図中左エネルギー)において照射されたCm-Phen錯体の発光スペクトルの変化を検証するため、フリーPhenのスペクトルとの比較を行ったところ、Cm錯体において明確な変化が認められた。この変化については、DFT計算により、5f電子が関与する共有結合相互作用に由来する物であると結論づけられた。

口頭

放射光リアルタイムO1s及びSi2p光電子分光で観た酸素ガスによるSi(111)表面の室温酸化反応

吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

放射光O1s及びSi2pリアルタイム光電子分光によって、ガス暴露によるSi(111)-7$$times$$7表面の室温酸化中の吸着状態とその時間変化を調べた。実験は、SPring-8のBL23SUの表面反応分析装置(SUREAC2000)で行った。5.3$$times$$10$$^{-7}$$PaのO$$_{2}$$(99.9995%)をリークバルブで導入し、放射光($$sim$$670eV, $$Delta$$E$$<$$200meV)を用いてO1sとSi2p XPSを交互にリアルタイム測定した。酸化時間とともにSi2pとO1sのケミカルシフト成分が変化する様子を観察できた。酸化開始直後から複数の成分(Si$$^{1+}$$, Si$$^{2+}$$及び"ins", "paul")が観察された。初期の増加率は、Si$$^{1+}$$及び"ins"が他の成分に比較して大きいことがわかった。"ins-paul"として存在することがわかった。"paul"が減少に変わる暴露量付近で、Si$$^{3+}$$が観測され始めた。このように吸着状態の酸化の進行に伴う変化を飽和吸着まで観測するとともに、それぞれの間に密接な相関があることを明らかにできた。

口頭

Si(111)表面の酸化反応ダイナミクスと初期吸着確率の表面温度依存性の関係

吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

吸着ダイナミクスを詳細に明らかにすることを目的として、表面温度に依存したS0を放射光リアルタイムO1s XPS測定によって測定した。実験は、SPring-8のBL23SUの表面反応分析装置(SUREAC2000)で行った。最大約2.3eVまで超音速酸素分子線の並進運動エネルギーを制御した。通常のガス暴露条件(0.03eV相当)は、リークバルブを用いた。表面温度は、300K, 450K, 600K, 750Kとした。放射光($$sim$$670eV)を用いてリアルタイムO1s XPS測定を行い、暴露量が零での被覆率の変化をS0とした。室温においてS0が並進運動エネルギーに対して大きな変化を示さない高並進運動エネルギー条件(0.15eV及び2.23eV)においては、測定誤差の範囲で表面温度による変化は観測されなかった。よって、この条件ではdirect吸着機構が支配的であることが示唆される。一方、低運動エネルギー条件(0.03eV及び0.06eV)では、表面温度の上昇に伴いS0が減少したので、このエネルギー条件ではtrapping-mediated吸着機構が支配的であると考えられる。以上のS0の表面温度依存性は、室温におけるS0の並進運動エネルギー依存性から得た吸着機構を支持するものである。

口頭

ERL放射光源のための高輝度大電流電子銃の開発

羽島 良一; 永井 良治; 飯島 北斗; 西森 信行

no journal, , 

原子力機構では、コヒーレントX線,フェムト秒X線の発生が可能なERL型次世代放射光源のための高輝度大電流電子銃の開発を進めている。250kV-DC電子銃にNEA半導体光陰極を組合せた装置であり、最大で50mAの電子ビームを発生できる装置である。この1年間の成果として、DC電源の安定化,真空チェンバーの組み立て、ソレノイド磁石の設計と製作などを報告する。

口頭

ERL加速器のR&Dの現状

坂中 章悟*; 小林 幸則*; 羽島 良一; 中村 典雄*

no journal, , 

コヒーレントX線,フェムト秒X線の発生が可能な次世代放射光源として、エネルギー回収型リニアックの研究開発が原子力機構,高エネルギー加速器研究機構,東京大学物性研究所を中心とした共同チームで進められている。本プロジェクトの成果として、電子銃,超伝導空洞といった主要な要素機器の開発,コンパクトERLの設計研究について報告する。

口頭

アンジュレータQuickXAFSシステムの導入とクロマトカラム中Pd錯体構造解析への応用

塩飽 秀啓; 矢板 毅; 岡本 芳浩; 成田 弘一*; 谷田 肇*

no journal, , 

原子力機構では、SPring-8に設置したJAEA専用アンジュレータビームラインBL11XUに、QuickScanXAFSシステムを導入した。この測定法は、物理的及び化学的な反応過程において、経時的な局所構造や化学状態の情報を取得できる大変重要な測定手法である。このシステムを用いて、マイナーアクチノイドの分離及び回収技術高度化研究における、抽出クロマトグラフ法の吸着イオンの状態分析へ応用した。QuickScanXAFS測定及びフィッティングの結果、シリカ担持型BTP(ビス-トリアジニル-ピリジン)に吸着された状態では、Pdは平面4配位構造を取った2価イオンとして存在していることがわかった。その結果Pdと反応性の高い硫黄を、平面4配位構造の上方又は下方からアタックさせることによって、Pdをシリカから溶離可能であると判明した。その結果、今まで困難であったPdを回収することに成功した。発表では、本システムのメリット・デメリット及び測定結果について報告する。さらにわれわれが行っている「設計化学」という考えに基づくイオン認識化合物の構造解析手法についても議論する予定である。

口頭

軟X線角度分解光電子分光によるUIr, UGe$$_{2}$$のバンド構造

大河内 拓雄; 藤森 伸一; 利光 孝文; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 藤森 淳*; 山上 浩志*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 池田 修悟; et al.

no journal, , 

軟X線角度積分/角度分解光電子分光を用いて、強磁性ウラン化合物UIrの状態密度,バンド構造の温度変化を調べた。常磁性状態から強磁性状態に変化する際に、フェルミ準位近傍で状態密度が交換分裂することが示唆され、さらに、フェルミ準位を横切る5${it f}$バンドも、強磁性転移により分裂する様子を捉えることができた。これらの結果、UIrの強磁性はStonerモデル(遍歴磁性モデル)により説明できることを示した。

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